土地活用コラム
古民家再生と地震への備え
古民家とは一般的に築50年以上が経過した建物を言います。築50年というと1974年、昭和49年となり、オイルショック(1973年)のあった翌年であり、かなり前であると感じさせられます。
一方で近年では、早期リタイアや元気な定年退職後の楽しみとして、田舎での暮らしも話題とされている中、古民家での新しい暮らしも同時に注目されています。
ですが、古民家を購入、または借りる場合、もしくは現オーナー様であれば、貸出、リフォームされる場合、注意すべき点があります。
それは最近も多くなってきた地震に対する備えであり、古民家において一番の課題ともいえるでしょう。大きな震災時には倒壊してしまった建物の映像を目にすることがありますが、多くの建物が古民家となってしまっています。せっかくの古民家での暮らしが一瞬でなくなってしまわない為にも、自信への備え、確認をしておくことは日本で暮らしていくにあたって非常に重要です。
以下に代表的な地震に対する備えを挙げていきます。
1.耐震
耐震は建物の地震に対する強度を上げることによって、倒壊を防ぐことです。文字通り地震に耐える建物にします。一般的に制振、免振よりはコストは抑えられるものの、古ければ古いほどコストはかかってしまいます、
2.制振
制振は地震の揺れを抑制し、建物への地震の影響を少なくする方法です。ただし制振の装置を導入工事するにあたり、建物の間取りなどによって工事が不可なケースもあります。
貝沼建設では木造住宅には、住友ゴム工業が開発した制震ダンパー「MIRAIE」「MAMORY」を推奨しています。住宅が受ける揺れをコントロールすることで、構造躯体へのダメージを軽減。京都大学防災研究所での実証実験により、その性能が確認されています。
また平成28年の熊本地震、令和6年能登半島地震においてもその性能が証明されています。
https://miraie.srigroup.co.jp/earthquake/
https://www.srigroup.co.jp/topics/detail/?topicsno=6264
3.免振
免振は建物と地盤を離し地面の揺れをなくす方法です。建物の基礎部分に免振装置を組み込むことで揺れを防ぎます。一般的には、基礎部分の工事となるため比較的高いコストとなってしまいますが、多くの場合、古民家は土台の上に家を建てるといった工法が多く、元々免振となっている家屋も多くあります。ただし長年のダメージの蓄積によって弱くなっている可能性もあり、そのままで良いというわけではありません。上記耐震補強なども取り入れながら地震に対する備えをした方が良いでしょう。
憧れの古民家での暮らしとはいえ、いきなり50年前の住居に住むことは想像以上に厳しいものです。地震大国である日本だからこそ日ごろの備えがとても重要になります。
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