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所得税の配偶者控除・配偶者特別控除の改正について

  • 税務講座

2018年1月26日


知って得する税務講座
税務に関するタイムリーな話題とその事例を紹介し、わかりやすく解説します。

 

平成29年度税制改正により、
平成30年以降に施行される所得税・個人住民税の配偶者控除・配偶者特別控除が改正されますが、
今回はこのうち所得税の改正に絞ってお話ししましょう。



1.所得税の配偶者控除・配偶者特別控除

所得税の配偶者控除・配偶者特別控除とは、居住者が生計を一にする配偶者(青色事業専従者等を除く)で合計所得金額が少ないものを有する場合に、居住者の所得金額から所定の金額を控除する制度です。

一時期、『配偶者控除を廃止して、夫婦控除を新設する』ということが議論されていましたが、この案は一旦延期となり、今回の改正に至りました。



2.配偶者控除の改正の内容

改正前は、居住者の合計所得金額の大小にかかわらず、居住者が控除対象配偶者を有する場合には、その居住者は配偶者控除を受けることができましたが、今回の改正により、居住者の合計所得金額を4つに区分し、合計所得金額が多くなるにつれ、控除額が縮小されました。

更に、居住者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には配偶者控除を受けられないこととなりました。

 


3配偶者特別控除の改正の内容

改正前は、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満の場合に控除を受けることができましたが、今回の改正により、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下と拡大されました。

また、配偶者控除と同様に居住者の合計所得金額を4つに区分し、合計所得金額が多くなるにつれ、控除額が縮小されました。

 



4所得金額と収入金額

前述の所得金額は、収入金額ではないことに注意してください。
給与所得者の場合、収入金額から給与所得控除額を控除し所得金額を算出します。
給与所得控除額は最低額が65万円となっています。例えば、給与収入が103万円の場合、103万円から65万円を差し引き、所得金額が38万円となります。

今回の税制改正により平成30年以降は、例えば居住者(ご主人)の合計所得金額が900万円以下の場合配偶者(奥様)の給与収入が150万円であれば、奥様の所得金額は150万円から65万円を差し引き、所得金額が85万円となり、ご主人の所得税額の計算上、配偶者特別控除として38万円の控除を受けることができます。

 


5.注意点

では、「これからは給与収入を103万円から150万円まで増やしても大丈夫。」というかというとそうでもなさそうです。
今回の税制改正は『配偶者控除・配偶者特別控除』の改正であり、所得税・住民税・社会保険の制度は従来通りとなります。
従って、以下の点に注意する必要があります。

①収入金額が一定額を超えると、奥様に所得税・住民税が課税される
奥様の給与収入が100万円を超えると、奥様自身に個人住民税が課税されます。
また、奥様の給与収入が103万円を超えると、奥様自身に所得税が課税
されます。

②収入金額が106万円を超えると社会保険の負担が発生する可能性がある
これは、現在一部の大企業が対象となっていますが、奥様の給与収入が106万円を超えると、奥様の勤め先の健康保険・厚生年金に加入する必要がある可能性があります。

③収入金額が130万円を超えるご主人の社会保険の被扶養者から負担が発生する
ご主人がサラリーマンの場合、奥様の給与収入130万円をこえると、奥様がご主人の社会保険の被扶養者から外れてしまいます。
奥様が勤め先の社会保険又は、国民健康保険・国民年金に加入する必要があります。

④ご主人の勤め先の『配偶者手当・扶養手当』の手当が減額されることもある
ご主人の給与に『配偶者手当・扶養手当』が含まれている場合、奥様に一定額以上の収入があると、これらの手当が支給されなくなる可能性があります。

これらの注意点を考慮しないで奥様の収入を少しだけ増やすと、奥様に税金や社会保険の負担が発生し、世帯全体の最終手取額が減少してしまう可能性もあります。


 

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