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賃貸住宅建築に係る相続対策の効果について

  • 税務講座

2016年11月17日



知って得する税務講座
税務に関するタイムリーな話題とその事例を紹介し、わかりやすく解説します。
 


1.    賃貸住宅を建築すると、なぜ相続税が軽減されるのか
「借入金をして賃貸住宅を建設すると相続税が安くなる?」
一般的によく耳にすることがですが、一体どういう仕組みで相続税が軽減されるのでしょう。本当に借入金をしなければ相続税が軽減されないのでしょうか。賃貸住宅を建設することにより相続税が軽減されるのは、次の(1)(2)2つの相続税評価額の引下げ(評価差額)が主たる要因となっています。

 

(1)    土地の相続税評価額の引下げ(評価差額)
自己所有の宅地の上に賃貸住宅を建築すると、相続税評価の上でその敷地の利用区分が自用地(更地)から貸家建付地(自己所有の宅地で賃貸住宅などの貸家の敷地となっている宅地をいいます)に変わり、自用地(更地)の場合より15%相続税評価額の引下げを図ることができます。
算式=その宅地の自当地としての価額-(その宅地の自当地としての価額×借地権割合50%×借家権割合30%×賃貸割合)

(2)    建物の相続税評価額の引下げ(評価差額)
建物の相続税評価額は固定資産税評価額に相当する金額で評価されます。また貸家については、さらに借家権の価額を控除します。
固定資産税評価額は建物の建築価額の5~6割程度の評価額となりますので、例えば建築価額1億円のマンションやアパートを新築すると、相続税評価額は借家権相当額を控除して、5,500万円-(5,500万円×30%)=3,850万円程度となり6,150万円程度の評価差額が期待できます。この建物の評価差額が賃貸マンションやアパート建築が相続対策となる一番の理由です。
算式=自用家屋の価額-(自用家屋の価額×借家権割合×賃貸割合)

(3)    賃貸住宅を建設した場合の相続税の軽減効果の具体例
<事例>土地5,000万円、現金2億円、その他の財産5,000万円
土地の上に、現金2億円をもってマンションを建築しました(固定資産税評価額は1.2億円とする)。なお、推定相続人は長男・長女の2人とします。
この設例で言いますと、マンションの建築により2億円の預金が8,400万円のマンションになります。マンションの敷地部分も貸家建付地評価となり、通常評価より15%減額されることで相続税が約4,285万円ほど軽減されます。



(4)    借入金で賃貸住宅を建設しなくても同様の相続税の軽減効果がある
上記(3)の具体例で2億円の借入金を組んでマンションンを建築した場合


よく「借入金をしてマンションやアパートを建築すれば、相続税が安くなる」と言われますが、上記表を比較していただければわかりますように、借入金を組んでその資金により賃貸住宅を建築しても、自己資金を充てて賃貸住宅を建設しても相続税の節税効果は全く同額になります。
すなわち、賃貸住宅を建築した場合の最大の節税(相続税)要因は、上記(2)でお話ししました建物の評価差額であり、実際の時価(一般的に考えれれている価値)と相続税を計算する上での時価との乖離により生じるものです。この点に注意して今後の賃貸住宅の建築を考えれば、自己資金の投入または資産の買換えによる賃貸住宅の建設は、同様の節税(相続税)効果を得ながら安全な経営ができるという面で、より良い建築方法ではないかと思われます。

マンション建築を行われる方のほとんどが、その目的として「相続対策のために」を挙げられるでしょう。ゆえに、マンションの建築主も迷わず、不動産オーナー自ら個人で建てられるケースが大半です。確かに、マンションを建築すると、評価額が大きく下がり、相続税が軽減されます。しかし、条件次第によっては、不動産管理会社などの法人を建築主とすることも検討してみる価値があります。

以上のことから、相続対策の対象者が非常に高齢である場合や健康状態が思わしくない場合には、オーナー自ら個人で建築される方が無難でしょう。しかし、相続対策の対象者の年齢が比較的若く、健康状態もよい場合は、法人で建築されることによる効果も十分期待できます。

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